このたび、郷さくら美術館では「コンストラクション~タテモノとカタチ~」現代日本画展を開催いたします。
コンストラクション(=建築・建設)とは、おもに土・石・木・金属・ガラス・コンクリートといった多様な素材を用いて建物を建てる、橋を架ける、道路を作る、など建設することを意味します。そして、世界各地の歴史のなかで形づくられてきた様々なこれらの建築物は、世界遺産に指定されるものや、人々の生活の中で日常的に使われるものまで多岐にわたります。実用性に加えて時代や文化を反映した美的価値も備えており、古くから絵画において魅力的なモチーフとして描かれてきました。
こうした背景から、コンストラクションは、芸術の分野において「構成」や「構造」に着目する際にも用いられる言葉となっています。建築物そのものを描いた作品はもちろん、建築空間や構成を絵画表現ならではの視点から捉えた作品が数多く制作されています。
本展では、国内外の建築物に着目して制作された大迫力の現代日本画を展覧いたします。シンメトリックな建築構造や、幾何学的でリズミカルな建築空間、静謐な空気が漂う建築風景など、多彩な視点で描かれた作品が並びます。それぞれの作品の表現を比較しながら、建築物の構造の美しさをどうぞご堪能ください。