この度、郷さくら美術館では、日本画グループ展「第2回 FROM -それぞれの日本画- 」を開催いたします。これからの日本画壇を担う若手作家たちが、研究・挑戦・発表を目的として2020年に「FROM」というグループを結成しました。“FROM”には、“生まれや学歴はもちろんのこと活動経緯や所属が様々でありながらも同じ意識を持つ作家集団であること”という意味が込められています。
このグループ展に参加する作家は、押元一敏、川﨑麻央、喜多祥泰、木下めいこ、関谷理、武田裕子、田島周吾、長澤耕平、野地美樹子、山浦めぐみの10名です。彼らは日本画という伝統的な技法を継承しながらも、現代に生きる感性で自由な絵画表現を模索しています。本展は、10名の作家が描き下ろした大小様々な作品を一同に展示いたします。現代日本画の表現を追及した魅力あふれる作品の数々をどうぞお楽しみください。
出品作家からのごあいさつ
この度、第2回『F R O M』を開催する運びとなりました。本展は「日本画」に軸足を置く作家10名による、大作の発表を旨とするグループ展です。揺れ動く社会状況にあって日々の制作と向き合う中、次第に自身の作品が小さくまとまっていってしまうのではないかという危機感に駆られることがあります。常に挑戦する気持ちを持ち続け各々の問題を提起すること、そのために今いちど大作に取り組んでみようという考えに至りました。「日本画」という言葉の社会的な受け止め方も時代とともに変化していく中、問題意識やアプローチは出品者それぞれですが、各々の作品が並置され、ぶつかり合い、響き合う中にグループ展としての意味があります。そこから「現代の日本画」や、より普遍的な「現代の絵画」のかたちが立ち現れることを期待しています。ぜひご高覧いただき、忌憚のないご批評をいただけましたら幸いです。第2回展開催にあたり多大なご尽力をいただきました郷さくら美術館はじめ、関係者の皆様に心より御礼申し上げます。